









本記事は、筆者が個人的にイベントへ参加した体験・感想をもとに書いたものです。特定の金融商品・サービスへの投資を推奨・勧誘するものではありません。
記事の内容は情報提供を目的としており、投資上の助言・指導ではありません。投資にかかる最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
インフレ時代の資産防衛からゴールド、コアCPIの日米差まで盛りだくさんでしたが、意外なことに一番刺さったのは投資の話ではなく——弁護士が語る「スマホの中の遺産」の話だったのです。
| イベント名 | THE GOLD ONLINE フェス 2026 SUMMER |
|---|---|
| 開催日 | 2026年8月1日(土)10:00〜17:00 |
| 会場 | 東京国際フォーラム B5・B7 |
| 主催 | 株式会社幻冬舎ゴールドオンライン |
| 参加費 | 無料(来場登録制) |
| 参加セッション |
① インフレ時代の資産防衛と成長戦略(上田祐介氏) ② 「スマホの中の遺産」相続財産調査の現実(山村暢彦氏) ③ 中央銀行が金を買い続ける理由(江守哲氏) ④ 高配当株より米国債?(りさ氏) ⑤ 2026年後半、日本経済はどう動くのか(森永康平氏) |
3月開催との違いは「IRブース」と「ユーチューバー」
3月に開催された前回との相違点は、IRブースとIR説明会スペースが追加されたこと、そしてセミナー講師の顔ぶれが若干ユーチューバー多めになっていること。それくらいで、会場の雰囲気はおおむね前回どおりです。そして、ものすごい数の出展企業とセミナーが待ち構えています。
ただ、今回は、みんな大好きエミン・ユルマズさんが来ていない。そして、私にとって興味のある企業ブースがひとつもない。この2点が、後々のスタンプラリーに効いてくることになります。
インフレ時代の資産防衛と成長戦略——富裕層の運用視点(上田祐介氏)
セミナータイトル通り、インフレの話がメイン。日米のインフレ状況を比べることで、資産防衛の方法を探るという構成です。
同じ「インフレ」でも、日米で中身がまるで違う
米国:エネルギー価格上昇によるコストプッシュ型。輸送費の高騰まで含めて考えると、食品とエネルギーを除いたコアCPIはほとんどインフレになっていない。物価上昇を需要の拡大がけん引し、経済成長とともに所得も上昇しているため、実質所得は下がっていない。
日本:経済が成長していないうえに所得が頭打ちで、実質所得が低下している状態。景気が悪いのに物価だけが上昇する悪いインフレ——いわばスタグフレーションの状態。
米国は、エネルギー問題さえ解決すれば需要と経済成長に裏付けられた「良いインフレ」と言える一方、日本のそれは代名詞付きの「悪いインフレ」。同じインフレ対策でも、前提がまるで違うわけです。
結論は「海外債券、特に生債券」
インフレ=現金の価値が下がるということなので、デフレ時代に行われていた現金預金の保有は極めて危険。また、株式投資は成長力に賭ける投資であるものの、相場の急落が起こると金融資産が大幅に毀損してしまう。年齢が若ければ相場が戻るまで待つ選択肢もありますが、引退時点でたまたま急落時に当たってしまうと、泣く泣く大きく毀損した金融資産から生活費を引き出すことになってしまいます。
ということで、海外債券投資、特に生債券を運用しましょうというお話。生債券であれば、とにかく満期まで保有していれば満額償還されるので、相場が急落しても安心という理屈です。
「スマホの中の遺産」家族は見つけられますか?(山村暢彦氏)
これが、今回一番興味のあったセミナー。デジタル遺産・収益不動産……弁護士が見た相続財産調査の現実、というテーマです。
確かに大昔であれば、個人の資産は現金・預金通帳・株式証券とほとんど金庫に入っていて、実物を確認することができました。ところが現在は、ほとんどがスマホで完結できてしまい、スマホが無いと何もわからない。しかも、スマホがあってもパスワードが分からないと、個人資産は誰にも分からない。実際に、遺産相続の手続き上、本人しか把握していない財産の特定には莫大な時間と手間が必要になるそうです。
他人事ではなかった——挫折し続けたエンディングノート
これには、自分もやろうと思っているだけに、なかなか切実な問題でした。スプレッドシートに金融資産の明細を記録しているものの、パソコンのパスワードはどう保管するのか、残された家族が困らないようにするにはどうすればいいのか……事前にやらなければならないことが多すぎる。過去に何度かエンディングノートの作成に挑戦してきましたが、いかんせん面倒くさすぎて何度も挫折してきました。
一度に完全なものを作成しようとせず、まずはできる箇所から作成して、年々アップデートしながら完成させていく。たとえ中途半端な情報であっても、何もわからない状態から財産を探す作業に比べれば、とんでもなく労力が省けるとのこと。
通貨暴落!インフレ高騰!国家よりも金!!(江守哲氏)
ゴールドといえばこの人、江守哲氏。「中央銀行が金を買い続ける理由を考えよ!」という威勢のいいタイトルです。
コンドラチェフの波動という謎理論では、2040年までインフレが継続するらしい。当たるかどうかは誰にもわかりませんが、そういう解釈もあるという事を頭の片隅において資産運用を続けることが必要だと感じました。とりあえず、そのあたりまでは生きている予定なので。
ゴールドの価格が「パッとしない」理由
ゴールドの価格については、以前の上昇トレンドに比べてなんともパッとしない。それどころか下落基調です。しかしながら江守氏は、ゴールドの価値が下がったというわけではない、と言います。株式相場の下落によってキャッシュが必要になってしまった投資家が、ゴールドを売却して現金化した影響だというのです。
歴史的に、ゴールドはインフレ時に上昇する。ゴールドの価格は米ドルのマネーサプライに追随し、米ドルが増加すればするほど米ドルの価値は下がり、その反対にゴールドの価値は上がる。米ドルのマネーサプライの増加とゴールド価格の上昇のグラフは、見事に相関しているとのこと。
押し目待ちに押し目無しといいますが、実際に押し目が来てもなかなか買えないのは悩ましいところ。いざクラッシュが来ても、手元にcashが無いと動きようがない。だから、いざという時のために現金はとても大切なんだろうと思います。
高配当株より米国債?世界一の安全資産で4%を狙う新戦略(りさ氏)
全然存じ上げない方でしたが、ユーチューバーらしい。セミナータイトルに惹かれて予約しました。世界一の安全資産である米国債を使う新戦略だって! ものすごく興味がある。米国債をどう使って運用するのだろうとワクワクしながら、前のほうの席を確保しました。
まずは、米国債の説明。そのあと、実際の米国債の運用について。
あれ、米国債を使った新戦略は? まあ、最後の最後に満を持して出てくるのだろう。あれ、・・・
最後まで、米国債を使った新戦略の話は出てきませんでした。
2026年後半、日本経済はどう動くのか(森永康平氏)
インフレ・金利・為替の行方を徹底解説、というテーマ。個人的に一番の収穫は、よく見かける「コアCPI」「コアコアCPI」というWordの定義が、米国と日本では違うという話でした。
日本のコアCPI:消費者物価指数(総合)から生鮮食品を除いたもの
米国のコアCPI:消費者物価指数(総合)から生鮮食品とエネルギーを除いたもの
日本のコアコアCPI:消費者物価指数(総合)から生鮮食品とエネルギーを除いたもの
つまり、日米を比べる際には、日本のコアコアCPIと米国のコアCPIを比べなければならないのに、名前が同じ「コアCPI」同士で比べてしまうと、比べる対象が間違っているという事。単純にエネルギーの分だけ、日本の物価が高く見えてしまいます。原油が高騰しているのに、そのエネルギー起因のインフレを除いていないのだから、数値が高くなるのは当然ですよね。
日本は、コアコアCPIの数値で考えた場合、現在の物価は本当に金利を上げる必要はあるの? という話でした。
恒例のスタンプラリーは「明るく!元気に!大きな声で!」「にっこり!笑顔で!スタンプください!」
今回も、無事スタンプラリーをコンプリートして、ガラガラ5回抽選の権利をゲットしました。
ただ今回は、興味のある企業ブースが一つもなかったので、『明るく!元気に!大きな声で!』を合言葉に、「にっこり!笑顔で!スタンプください!」と最速でミッションコンプリート。参加賞4つと4等賞のハンドタオルを頂き、会場を後にしました。
エミン・ユルマズさん不在、興味のある企業ブースゼロ——それでも収穫は十分にありました。インフレの日米差、ゴールドと現金のジレンマ、コアCPIのカラクリ。そして何より、「スマホの中の遺産」問題。完璧を目指さず、できる箇所から。まずはエンディングノートを作成してみようと思います。


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