




いくつかダブって貰ってしまっている・・・
本記事は、筆者が個人的にイベントへ参加した体験・感想をもとに書いたものです。特定の金融商品・サービスへの投資を推奨・勧誘するものではありません。
記事の内容は情報提供を目的としており、投資上の助言・指導ではありません。投資にかかる最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
この日のお目当ては、つばめ投資顧問代表・栫井駿介氏による「失敗学のススメ」。投資の成功話は山ほどあるのに、失敗談はなぜこんなに少ないのか。その問いから始まったセミナーは、シンプルなのに妙に刺さる内容でした。
| イベント名 | 第5回 資産運用EXPO【夏】 |
|---|---|
| 参加日 | 2026年5月16日(土)DAY2 |
| 開催期間 | 2026年5月15日(金)〜17日(日) |
| 会場 | 東京ビッグサイト 東7ホール |
| 主催 | RX Japan 合同会社 |
| 入場料 | 無料(事前登録制) |
| 参加セミナー | つばめ投資顧問 栫井駿介氏「長期投資成功への最短距離〜失敗学のススメ〜」 |
2日目のEXPO——おなじみの顔ぶれ、少し静かな熱量
初日に参加済みなので、会場まで迷うことはない。それでも、遠いものは遠い。東京ビッグサイト東棟という事実は2日目も変わらず、道のりの長さだけはしっかり体に刻まれました。
この日は11時開始のセミナーを予約していたため、優先入場の恩恵はなし。その分、出展ブースをのんびり見て回ることができました。
出展ブースの顔ぶれを大まかに分類すると、国内マンション投資、ドバイ等の海外不動産投資、対面証券会社、FP・IFA、その他——という構成は初日と変わらず。ただ、1月の資産運用EXPO冬にあったIRブースが今回は姿を消していたのが気になりました。世界情勢の影響を受けた判断なのか、それとも単純に出展を見送っただけなのか。
ブースごとの「熱量の差」も相変わらず面白い観察ポイントでした。書籍・お菓子・飲み物を配布しているブースには自然と人だかりができ、パンフレット一枚で勝負しているブースは苦戦気味。来場者の動線がそのまま企業の集客力を可視化しています。
— 筆者の観察
今回は初見の企業が少なく、興味を持てるブースの数もいつもより少ない印象。それもあって、この日はセミナー一本に絞り、午前中で会場を後にすることにしました。
栫井駿介氏「長期投資成功への最短距離〜失敗学のススメ〜」
登壇者はつばめ投資顧問合同会社 代表・栫井駿介氏。東京大学経済学部卒業後、大手証券会社で投資銀行業務に従事したのち2016年に独立。日本証券アナリスト協会認定アナリストであり、個人投資家向けの長期投資アドバイスで知られる方です。
講演のテーマは「投資の失敗学」。
資産運用で成功するコツは星の数ほどあるが、失敗する原因は限られている。失敗のパターンを正しく理解することで、成功する確率は大きくなる。
— 栫井駿介氏(要旨)
言われてみれば、確かにそうです。「テンバガー達成!」「〇万円が〇億円に!」という成功談は世の中に溢れているのに、「こうして損をした」という失敗談は圧倒的に少ない。でも、失敗から学べることは多いし、その失敗のパターンは驚くほど共通しているのだそうです。
投資家が陥りがちな7つの失敗パターン
① 高値掴み → 認知的不協和(割高と気づいていても「きっと上がる」と思い込む)
② ナンピン地獄 → サンクコスト効果(下げ続ける銘柄に追加投資し続けてしまう)
③ 損切りできない → 損失回避バイアス(損を確定する痛みを先送りにする)
④ 早すぎる利益確定 → 利確した後に株価が急上昇する「あるある」
⑤ 花を摘んで雑草に水をやる → 好調な銘柄を手放し、問題のある銘柄に注力してしまう
⑥ バリュートラップ → PERやPBRが低いからといって単純に割安とは限らない罠
⑦ 過度な集中投資 → 分散しているつもりが、値動きの似た銘柄ばかりに投資していた
①〜⑦それぞれに、行動経済学の用語が対応しているのが印象的でした。「認知的不協和」「サンクコスト効果」「損失回避」——知識として知っていても、いざ実際の相場に向き合うと人間の心理はやすやすとこれらの罠に落ちてしまう。
特に刺さったのが⑤の「花を摘んで雑草に水をやる」という表現です。好調な銘柄を「もう十分上がったから」と手放し、低迷している銘柄に「いつか戻るはず」と資金を注ぎ込む——これ、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。私にも覚えがあります。
失敗学を踏まえた7つの成功原則
失敗パターンの話だけで終わらないのが、このセミナーの丁寧なところ。その裏返しとして、実践的な成功原則が提示されました。
① まず自分の投資スタイルを決める——スタイルなき投資は迷走の始まり
② バリュエーションを意識する——株価が割高か割安かをきちんと判断する
③ 企業の質・状況をよく調べる——定性・定量の両面から企業を理解する
④ ゼロベースで考える——「今持っているから」という感情を排除して判断する
⑤ 伸びた銘柄を簡単に手放さない——上昇トレンドにある銘柄をあえて持ち続ける忍耐
⑥ ポートフォリオを定期的に見直す——④と⑤を繰り返し確認するサイクルを作る
⑦ 適度な分散(10銘柄以上)を実行する——分散の「質」にも気を配る
7つ並ぶと圧倒されそうに見えますが、要は「失敗パターンを知り、それをしないようにする」という至ってシンプルな話です。栫井氏の言葉を借りれば、
— 栫井駿介氏(要旨)
これだけ聞くと当たり前に聞こえますが、7つの失敗パターンと7つの対策が体系立てて整理されると、妙に腑に落ちるのが不思議です。「頭の片隅に置いておくだけで、中途半端な判断をすることが少なくなる」——講演後、素直にそう思いました。
投資の成功話は参考になりにくい。なぜなら、成功のパターンは無数にあるが、失敗のパターンは限られているから。失敗のメカニズムを理解し、それを避けることが長期投資の最短距離——というのが栫井氏の一貫したメッセージでした。
DAY2を終えて——午前中で退場、でも満足
セミナーが終わって会場を出ると、自分と同じように早々に帰路につく人が意外と多くいました。DAY1は夕方まで粘って出展ブースの熱量に圧倒され、それなりに疲弊したのですが、DAY2は午前中でセミナーが完結したので体への負担がずっと軽い。
自称「無類のセミナー好き」の自分としては、参加したいセミナーが少なかったのは正直残念ではあります。ただ、一本に絞って集中して聞けたぶん、かえって学びの密度は高かったかもしれません。
次回開催も、参加できる限り足を運ぶつもりです。出展企業の顔ぶれが変われば、また別の発見があるでしょうし、セミナーの充実度がさらに上がることを期待しつつ。
栫井駿介氏の「失敗学のススメ」は、華やかな成功話ではなく地味な失敗分析から出発する、実直なセミナーでした。7つの失敗パターンと7つの成功原則——派手さはないですが、長く投資を続けるうえで何度でも立ち返りたい内容です。DAY1記事もあわせてどうぞ。


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